理事長挨拶

Chairman's Greeting

GREETING

理事長よりご挨拶

理事長 宇都宮大輔

理事長

宇都宮 大輔

一般社団法人
横浜画像診断・IVR研究会

日本における放射線診断学およびIVR(Interventional Radiology)の発展は,画像診断技術の進歩とともに,1970年代以降に大きく進展してきました。CTやMRIをはじめとする高度な画像診断装置の普及により,非侵襲的に病態を評価する放射線診断の重要性が広く認識されるようになり,さらにカテーテルを用いた低侵襲治療であるIVRの発展により,診断と治療の両面において放射線医学の役割は飛躍的に拡大しました。

横浜においても,横浜市立大学放射線医学教室を中心として先進的な画像診断およびIVR診療が展開されてきました。CT,MRI,PETなどの高度画像診断に加え,血管内治療や腫瘍塞栓術,ドレナージ治療などのIVR手技が積極的に導入され,地域医療における診断・治療の質の向上に大きく寄与してきました。

この間,画像診断技術の高度化,低侵襲治療としてのIVRの進歩,AIをはじめとする画像解析技術の発展など,放射線医学を取り巻く技術革新は急速に進んでいます。今日,放射線科医には高度な画像診断能力に加えてIVR手技に関する専門的知識と技術が求められており,放射線医学領域における専門医育成と若手教育のさらなる充実が必要となっています。

現在,放射線医学を含む多くの臨床医学領域では,基本領域専門医に加えて,IVR専門医,核医学専門医などのサブスペシャルティ専門医を取得するいわゆる「二階建て」の専門医制度が整備されており,高度な専門性を備えた医師の育成には長期的な教育体制が求められています。

放射線診断およびIVR診療に対する社会的期待に応えるためには,「人材育成」「地域医療体制の充実」「市民への啓発」「基礎・臨床研究活動の強化」という4つの柱を軸とした活動が重要です。これまで横浜市立大学はその中心的役割を担ってきましたが,多くの放射線科医が大学外の地域医療機関に所属している現状や,画像診断・IVR分野の高度化・多様化が進む現状においては,大学という枠組みのみでは十分な活動を行うことが困難になっています。

また,2024年4月より開始された医師の働き方改革の影響もあり,「人材育成」「地域医療体制の充実」「市民への啓発」「基礎・臨床研究活動の強化」といった大学外での活動を持続的に展開するためには,大学の枠を超えた組織的な取り組みが必要となっています。

これら4つの柱を事業として推進し,横浜市立大学放射線医学教室のみならず,地域の医療機関,研究機関,企業,市民と連携して活動を展開することを目的として,本法人を設立するに至りました。

本法人は,大学等の研究機関や地域医療に関わる医療従事者に対して継続的な教育支援を行うとともに,講演会・研究会・学術集会の開催や機関誌の発刊などの事業を通じて,放射線診断およびIVR診療の発展,地域医療連携の強化,医学研究の推進を図り,医学の発展と国民の健康増進に寄与することを目指します。